CoreBone

CoreBone

CoreBone は、養殖によってサンゴを育て、それを骨として人体移植する商品を開発。今、骨移植に関わる世界の医療機器関係者の間で注目を集めているイスラエルの会社である。

CoreBoneは2011年、CEO オハッド・シュワルツ氏とCTOイツハク・ビンデルマン教授の2人により、トレンドラインズ社のポートフォリオカンパニーとして創業。

CoreBone社は創業よりイスラエルチーフサイエンティストのサポートを受け研究を重ね、サンゴの、人工骨として優れた性質を強化した養殖に成功。イスラエルのアラバ砂漠に、海を模した完全管理のコーラルファームを設置し、海洋生物学者や経験豊かなサンゴ栽培者が、常にサンゴの状態、品質を完全管理している。また、施設内にラボラトリーがあり、先鋭QAチームとリアルタイムモニターシステムにより、高品質な製品を作り出すことを可能にしている。

このユニークな養殖技術は、米国、欧州、イスラエルで特許を取得済み。また、欧州およびイスラエルでは保健当局から医療機器としての販売も認められ、すでに実用化されている。(米国における医療機器登録は2018年に行われる予定。) 現在は市場拡大のための資本金調達中である。

サンゴは多孔質な天然の素材で、30年も前から移植用の人工骨として理想的な素材とされていた。しかし、海洋汚染によりサンゴそのものの質が劣化し、また、天然サンゴは絶滅危惧種として世界的に収穫・採取が禁止となっている。そのような事情から、現在、ハイドロキシアパタイトを原料とするもの、β型リン酸三カルシウムを原料とするもの、アパタイトにコラーゲンを配合したもの、また3Dプリント技術を用いた方法など、様々な素材や技術による人工骨が利用され、開発されている。

CEO オハッド・シュワルツ氏は、「欧州およびイスラエルでは、すでにCoreBoneのプロダクツが移植に使われており、非常に良い結果を得ている。合成物質で作られた人工骨は、現時点では、その強度や構造、バイオアクティブな性質など、多くの面で自然の産物であるサンゴには劣っているのが現実である。また、他の人工骨と比較して魅力的な価格であることが、この商品の利点でもある。」と言う。

医療機器としての商品化への研究を重ね、その実用化を成功させたオハッド氏の言葉は自社製品に対する自信と、それを育てた自然に対する信頼を感じさせるものであった。

2017年12月31日 中島直美